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真空メッキ
高真空中で金属を熱するとその蒸気が飛び出し、これが冷えた物体にあたるとその場で凝結する。高真空中であるから、金属は酸化その他の変化を受けない純粋な状態で物体に附着する。最近高真空用機器が発達して、大容量の容器を迅速に高真空にすることができるようになったので、この方法が工業的に実施せられるようになり、…
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染色浸透探傷法
染色浸透探傷法は、特殊な染料を用いて、素材または加工品の表面の欠陥を肉眼で検分する非破壊簡易探傷法である。ダイマーク検査法はこの探傷法の1種で、よく洗滌された試料の被検査面を赤色の滲透液で浸す。若干の時間をおくと滲透液は被検査面のどんな小さい傷や欠陥にも浸透する。次に洗滌液で表面の滲透液を除去し、発…
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ロックウエル硬度計について
近世金属加工産業の発展に伴いブリネル並にショア硬度の方法による硬度検査が遂次重要性を増し特に第一次大戦の頃はこの二つの方法の何れかまたはヤスリによる検査にて金属の硬度を調べた。しかし、ブリネル硬度検査は時間がかかりすぎること、極めて硬い鋼材には使用できないことなどの欠点がありショア硬度検査は、正確に…
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品質管理について
粗悪製品を市場へ出さないようにするには、検査を厳重にすればよい。しかしながら、そうすると、仕損品をどしどしはねるので、検査費が高くつき、原価が上る。また検査の仕損じのため、不良品がまじる恐れがある。さらに合格すれすれのものも出荷されるし、それよりよいものも出荷される。換言すれば同じ合格圏内であるが、…
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万能測定器による測定
工場における品質管理に、ゲージおよび計測器などの管理が重要なことはいうまでもない。ゲージ、計測器などの形状、寸法を調べるのに、ある場合にはブロックゲージを直接、または間接的に用いたりするが、例えばSIP、MU-214Bのような万能測定器によれば容易に高い精度で測定することができる。そこで同器の構造、…
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フレーム設計と身体機能
フレーム設計上取扱うべき事柄は非常に多いが、その性格上からこれを、機能的事項、構造的事項、外観的事項の区分に分けて考えると便利である。これらは厳密に区別されるわけのものでないことは当然で、一つの事柄で二つあるいは三つにまたがっているものもあるが、大体こういう区分によると取扱上に好都合である。つぎに、…
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鋼管の中へ木の棒を入れる
棒材の引張りまたは圧縮応力の材料力学計算から説明し、丸棒の曲げ応力の計算例からパイプ材の曲げ応力計算例を示して、同じ断面積でも中空(パイプ)にすれば、曲げに対して丈夫になることを説明している。これに続いて、パイプ材料の中に木材をつめるとすれば、鋼材の重量を減少して強い材料が得られることを計算上から証…
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フレームのアラルダイト接着
自転車のロー付に代って加熱を行わない、また行ったとしても300゜C以下の温度で処理することができ、強度的に充分な接着法について、木製飛行機に使用された軽合金用合成樹脂接着剤で実験を行った。しかし強度的に充分でなく、かつ接着部を120゜C位に加熱する必要があり、失敗に終った。その後これに代る接着剤とし…
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高周波誘導加熱によるロー付と鍛造
高周波誘導加熱が金属の溶解、焼入れなどから、ロー付や鍛造などに使われ、わが国でも近年大分盛んになってきた。わが国の自転車工業では一部を除いてまだ殆んど実施されてないけれども、フランスやイギリスから来た自転車をみると、明らかに使われており、製品の向上とコスト低減に寄与している。わが国の誘導加熱装置の製…
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電気アプセッタによるハブの鍛造
電気アプセッタの基本的な解説及び左クランクの鍛造については、すでに「自転車生産技術」第4号にのべておいたが、このたび昭和29年度自転車振興費によって試作された300トンフォージングプレスが稼働したのを機会に、両機の関連において、パイプハブの精密鍛造法を採り上げてみる。パイプハブの研究は、素材にパイプ…
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放電加工法について
放電加工法は今次大戦中の頃ソ連で提唱され始めた新非削加工法の一種で、電気のスイッチが火花のため除々に消耗してゆく現象を巧みに逆用して加工を行うものと考えてよい。放電加工で行える作業の種類はいろいろあるが、現在わが国が最もよく研究されているのは、金属に対する孔明け、切断、研磨の3種類であろう。放電加工…
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自転車フレームの高周波誘導加熱ロー付法
誘導加熱の利点を箇条的に上げてみると、次のようなものとなる。(イ)加熱速度の速いこと、従って入力・労働力の単価低減(ロ)部分加熱ができること、従って熱量の節減、運転費の削減(ハ)加熱条件を調節できること、すなわち他法による不可能なものをも生産し得る(ニ)生産品質の向上、歪の発生が極めて少なく、スケー…
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新しいメッキ技術(映画解説)
本稿は昭和29年11月自転車工業会関西支部で行われた第1回生産技術講習会での映画解説の前刷りと、その画の1部を掲載したものである。 解説の各項目は次のごとくである。 ”メッキ”1.酸洗い、2.研磨、3.エメリーバフの作り方、4.機械研磨、5.廻転研磨、6.艶出し酸洗…
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ケイフッ酸根を含有するクロムメッキ浴
クロムメッキ浴は1920年にG・J・Sargentが無水クロム酸と硫酸とからなる浴を発明して以来、30余年の間安定的に使用されてきた。しかしクロムメッキも次第に工業機械用の硬質クロムメッキさらに近時はポーラスクロムメッキへと益々発展しつつあり、用途の拡大とともにメッキ浴に対する要求が次第に増し超Sa…
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鋼の表面硬化処理(4)
この講座は、前回(第3回)までに鋼の表面硬化法の各種方法について概説し、さらに固態滲炭法に関しては詳述したが、本号においては液体滲炭法の理論と実際面の現状を詳しく述べてみる。 現状における自転車部品の大部分は液態滲炭法によるものと思われるが、固態滲炭法に比較すると作業が極めて…
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鋼の熱処理(要説)
鋼の熱処理についての理論的解説である。 まず純鉄および鋼の温度による変態から説明し、鋼は鉄Feと炭素Cの合金であること、そして、Fe-C平衝状態図の説明から、鋼の焼入、鋼の恒温変態、マルテンパー及び恒温焼純、鋼及び鋳鉄の高周波焼入、鋼のサブゼロ処理と順次項目を上げて概説し、最後に新しい鋼の…
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プラスチックスの成形と応用について
プラスチックスの自転車への応用について考えてみるに、同じ交通機関でも自転車や車両の如きかなりゆとりのある、かつ装飾的要素をも多分に含んだ設計の場合と異り、自転車が人力をエネルギー源とすることから軽量を主とし、広く一般大衆の需要を対象として安価でなければならず、強度上からも製作上からもかなり完成された…
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自転車とプラスチックス
従来わが国の自転車は荷物の運搬用を主として、我々の労働力を補佐してくれたが、スポーツ用、レーサー用等新らしい方面に大きな需要を開拓しつつある。従って軽量であるだけでなく、優美な色彩も必要となってくる。すなわち従来の材料では得られない性質を持つプラスチックスは、それに並行して利用価値が増大されてよいと…
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プラスチックスの常識
プラスチックスとは何かといえば、簡単には合成樹脂で造ったものと考えればよい。合成樹脂にはどんな特徴があるかといえば、それぞれ異るわけであるが、概して軽くて丈夫であり、電気的性質が優れており、耐薬品性が強く、耐熱、耐水、耐油性等も優れたものが多い。合成樹脂はその性質上、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂の二つ…
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ポリエステル・バイク
最近、自動車ボディ、ボート、釣船、各種タンク類から種々の容器状物品を始めいろいろの製品に応用され始めた新しい材料に硝子繊維補強ポリエステル材料というのがある。これはポリエステルという新しい合成樹脂を、ガラスの細い糸で作った繊維や索やムシロ状のものにしみ込ませて、熱や薬品で硬くしたものであって、非常に…
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乗って軽い自転車を造るには
自転車の重いとか軽いとかには色々の意味が含まれているが、乗って軽い自転車にするためには、各運動部の摩擦抵抗を極力少くしなければならぬ。この摩擦損失とは各球軸受部における摩擦損失と、大ギヤとチェーン、およびチェーンとフリー間の力の伝達損失、およびタイヤと大地との接触部において生ずる摩擦損失である。これ…
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金属材料の塑性加工について
物体に外力を加えると変形が生じ、外力を除くと前の形状に戻る場合、その変形が弾性変形で、元に戻らないで変形が残る時に、その残った変形を塑性変形という。この塑性変形を利用して素材の寸法、形、または性質を望むように変える加工が塑性加工である。すなわち、金属性品の製造において、切削によらないで変形して加工す…
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応力塗料
金属表面に塗料を塗り、乾燥した後荷重を加えると塗装皮膜に歪が生ずる。この模様によって応力の発生状況を定性的に測定しようとするものである。本法は抵抗線型歪計と併用して行われることが多い。 塗装した皮膜に亀裂が入ることは、塗料の脆性が大きいために、金属材料よりも低い歪で亀裂が入ることによる…
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型鍛造について(2)
高温金属の加工方法のうち、急激な速度で金型を用いて変形を与えるものが型鍛造である。前回(第1回)は型鍛造の特長、型鍛造部品の設計、型鍛造用型鋼について述べたが、今回は引続いて、型彫作業、鍛造作業、型鍛品に表われる欠陥と防止対策について述べる。型鍛造部品の設計と、その金型の型彫作業の良否は、直ちに型鍛…
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ゴムライニングについて
最近の化学工業の発達に伴い、これ等の化学工業用装置の防蝕は大きな問題となっている。その方法の一つとして軟質ゴムあるいは硬質ゴムを金属に強固に接着せしめ耐蝕材料として使用されているものを、いわゆるゴムライニングと称する。本稿は、ゴムに関する基礎的知識から、軟質ゴム、硬質ゴム、エボナイトなどの種類、ゴム…
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鍛圧加工法の趨勢について
一口に鍛圧加工といっても大変広い分野があるが、ここでは圧延すなわち製鋼、伸鉄、線引等の原料加工部門、それと板金部門を除き、主として鍛造による製品加工部門について述べる。この鍛造部門にあっても冷間、熱間、その中にハンマ、プレス、ロール等があり、これが更に各工法に別れていて一概にいいつくせないが、本稿に…
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ボビングプレスについて
型打作業をしたり、プラスチックの型やゴムの型を作ったりするとき、型の消耗率の多い仕事においては型彫りをすることは大きななやみであり、生産コストにひびくことも大きい。ここに紹介するホビナグプレスによる非切削加工による方法は甚だ興味あるものである。常温で非切削加工で型を作ることは原材料の消耗が少なく、連…
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シェービングプレス
打抜きあるいは孔あけされた板金部品は、そのせん断切口が特有の粗さを有しており、これを所要の形状寸度に正確に、かつまた平滑に仕上げることは、この切口が直線または円弧以外の曲線より成る場合、従来なかなか困難で、かつ非能率的であった。ESSA社製のシェービングプレスは、これらの難問題を見事に解決するSiz…
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自転車ロー付作業標準-原案
ロー付技術の上手、下手は母材をいかに最低温度の加熱でロー廻りのよい接合部を得るかにかかっている。更に母材に附着する不用ローの少ない程よいわけであり、操作時間も少ない程よい。これらのことは腕先の要領や技術とロー付の方法、設備、治具、材料などにまたがって関係してくる。また鋼管の嵌合度も大いに関係する。す…
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ロー付試験のヒント
われわれがロー材やフラックスあるいはロー付方の改良を試みようとするとき、いかなる試験片で実験をしたら良いか一寸迷うものである。これに関して興味ある報告がAmerican Machinist April 2、1951、に記載されてあったので紹介する。 また、これと同じく銀ローのせん断強度に関して有益な…
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電気塗装法の現況について
電気塗装法の原理は、コットレルの電気収塵法の応用であって、高圧直流電気でガス中の粒子に架電し、それを反対の極板に吸着せしめる方法を塗装に応用したのである。最初は、塗料を強電界に圧搾空気を用いるスプレーガンで噴霧し、塗料の微粒子に(-)イオンを帯ばしめ、被塗装物を正極として塗料を吸着せしめる方法であっ…
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交流併用メッキ法-その1、アルカリ銅メッキへの応用
交流を併用してメッキ電流に直流→交流→直流→交流の繰返しを与えると、大略次のような効果がメッキにあらわれる。大きな電流が使用できて、短時間に厚いメッキが得られる。平滑で光沢の高いメッキが得られる。メッキ時間が長くなっても、平滑度や光沢には変化がなく、むしろ向上する。つきまわりが向上する。緻密なメッキ…
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ニッケル・コバルト合金光沢メッキ法-ワイスベルグ法
現在わが国で実施されている光沢ニッケルはナフタレンスルフォン酸塩あるいはサッカリンの如き有機光沢剤を加える方法と、コバルトニッケル合金による光沢ニッケルの二つに大別できる。メッキの性質及び光沢の点で後者の方が若干すぐれているが、管理が非常に難しいため完全な状態で実施されている工場は少ない。この方法は…
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電縫鋼管の加熱による機械的性質の変化について
自転車用鋼管をフレームに組立てる際には、ロー付、フラッシュバット溶接、低温溶接等によりかなり高い温度加熱し、時には過熱さえして空気中で冷却される。従って加熱を受けた部分は鋼管製作時に持っていた強度に変化をきたす。すなわち材質によっては軟化するものもあり、逆に固く脆くなるもの等があるので、熱影響によっ…
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メッキ塗装厚みの計り方について
メッキや塗装の厚みを正しく測定することは難かしい。これはメッキや塗装の厚さは比較的薄皮膜であって、物の長さを物差しで直接計るような簡単な方法ではないためである。厚みの計り方は、昔から色々の方法が考案され、それぞれ特徴をもった沢山の方法がある。これらのメッキや塗装の厚みの計り方の種類、原理、特徴、正し…
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自転車々体の総合的考察
筆者は数年前より自転車工業会の依頼によって欧州諸国の自転車やバイク等の調査を行って来たのであるが、その間特に車体に関して重点的に調査してきた。そこでこれ等の調査とそれと並行して筆者等の行ってきた実験ならびに各研究機関等で従来行われた研究調査を基として、自転車車体を性能、構造、強度、接合、素材等の総合…
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プレス機械の精度と型の寿命
最近プレス加工の進歩は著しく、1分間にストローク数が800回を超えるものが使用され、又一方精密プレス加工が行われ、抜型、絞り型等の型の精度はもちろんのこと、プレス機械自体の精度が非常に高く要求されるに至り、各工場独自の精度規格を作り、これを実施しており、更に近い将来にはJIS規格に制定される運びとな…
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品質管理への道
戦後、米軍によって日本に導入された品質管理が、日本の工業特に中小企業にそのまま適用することは多くの困難がある。しかしこれを日本式に改善することは可能である。また一歩一歩前進して行くならば品質管理を行うのでなかったならば完全な生産管理をできなくて、経営者は果して”もうかって”いるのかどうか分らなくなっ…
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ダイセットについて
ダイセットとは、型を「取付けっぱなし」のままで、機械と分離できるように工夫されたプレス機械の一部品(アタッチメント)である。精機学会編「精密工作便覧」のダイセットの所を見ると、「型を作った高度の技術と深い熟練とを、型がプチスの上で加工する時にまで延長させて、有効に役立たせる手段がダイセットの使用であ…
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自転車輸出検査とそれからの観点
輸出産業の振興ということは恒久的に市場を確保することによって成立つため、政府は終戦後いち早く粗悪品の海外流出を防止するため、それまでの規則等を統廃合して輸出品取締法として一貫した思想のもとに貿易政策のうちの輸出政策の一環として取締精度の確立、運用へと移行させた。自転車業界においても、自転車競技法の制…
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超硬合金のプレス型
わが社においては、昭和25年に、この超硬合金のプレス抜型の実験に予想外の成功を納め、その後実際生産用の型には殆んど超硬合金の型を使用している。超硬合金の抜型は、その使用法が難かしいため慎重を要するのであるが、設計、加工、組立、使用プレス機械、使用材料等の諸条件が宜しきを得れば、従来の鋼製抜型に比し数…
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気化性防錆剤とその用法
金属の錆を防ぐには、金属の表面から酸素、水あるいは腐蝕性物質を遮断すればよいのであるが、安価に、そして完全に防錆し得るかといえば、これはなかなか容易なことではなく、各方面から新らしい防錆方法の登場が要望されているわけであり、この要望に応えて現れたのが、ここに述べる気化性防錆剤である。これは米国で研究…
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抜き歯か切り歯か
外国製自転車研究の結果、それらのギヤの歯は殆んどプレス抜きであることが確認せられ、業界でも抜歯に対する関心が高まってきたようである。しかし抜歯そのものは、目新しい加工法でもなく、古くから各所で行われていたのであるが、深く掘り下げて研究したところは案外少なく、大半は依然として歯切加工を行っているの現状…
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最近の欧米鍛造工業を訪ねて
筆者は昭和13年(1937)に渡米して、約10ケ月米国の各地を巡り、鍛造工業を視察したので、今回は戦後における変化及びその進歩が、欧米において如何に差があるかという点を主なる課題として、各社を訪問した。戦後10年、前回の渡米から約17年後の今日、その進歩発達の程度が文献等でみるより遥かに進んでいるこ…
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型鍛造について(1)
高温金属の加工方法のうち、急激な速度で金型を用いて変形を与えるものが型鍛造で、これに用いる機械を大別すると、重力を利用するものと空気力又は蒸気力を利用するものとがある。ハンマーの種類にも色々あるが、現今用いられているものは、米国では主として板落下鎚と蒸気又は空気落下槌であり、わが国においてもこれと変…
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研磨盤の正しい使い方
米国ランヂスツール社は円筒研磨盤専門のメーカーとして世界的に有名であり、わが国にも戦前戦後を通じ数多くの同社製研磨盤が輸入され、その性能は高く評価されている。本記事は同社発行の冊子”Better Grinding”より抜粋したもので、良き研磨をするために心得ねばならぬ各種条件、事項を説明してある。研…
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ロー付の機構-接着の原理
溶融しているのはローの方だけで、母材金属の方は少しも溶融していないのに、なぜあんなに強く接合されるのか、ちょっと不思議である。ローというものはそんなものである、といってしまえばそれまでのことであるが、その接着の原理というようなものを説明してみることも無駄ではなかろう。もともとこの原理は、特にロー付だ…
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電縫鋼管について
電縫鋼管は戦後平和産業用として、次第に世人の注目をひき、その特性に対する認識と関心を高めると共に、製造装置の急速な進歩改良と相まって「継目の弱くない鋼管」すなわち使用材料の持つ機械的性質を100%保有し、継目無鋼管と同等であることが、幾多の実験によって立証されてから、従来の観念は全く覆えされ、継目無…
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炉気制御法
炉気制御法は、金属工業会において目覚しい発達を遂げつつあるものの一つである。金属を無酸化状態で加熱することは早くから考えられ、実際には焼結合金の製造に水素ガスが広く使用されている。すでに米国においては著しく発達し、その分野は、滲炭、焼入、焼鈍はもちろんのこと、ロー付、脱炭、復炭などの多方面に応用され…
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白心可鍛鋳鉄の迅速焼鈍法
自心可鍛鋳鉄と黒心可鍛鋳鉄は共に白銑鋳物を長時間高温焼鈍して、柔靭性、機械切削性、衝撃抵抗性を与えることに相違はないが、前者は主として表面からの脱炭により、後者は黒鉛化でそれぞれ目的を達しており、用途によりそれぞれ使い分けられている。しかし両者とも、その焼鈍時間の長いことが問題点であったが、最近に至…
研究内容
当技術研究所が、長年にわたって蓄積した技術的資料を公開・提供しています。
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