-
エルコメーター
エルコメーターは英国イースト・ランカシア・ケミカル会社の製品で、日英器械株式会社が直輸入元になっているが、これは大きさ一握りくらい、目方160グラムの小型計測器で、メッキ、塗装の厚さを簡単に測定することができ、又ガラスや紙なども下に鉄板を敷けばその厚みが測れる計器である。最近だいぶん使用されていると…
-
中小企業者の品質管理
品質管理は昔からやっているとよくいわれる。品質管理をやらなければ企業は存続しなかったであろう。しかしながら、ここで述べることは、統計的な考え方であって、品質管理をやっていられる処は、遺憾乍ら、自転車業界には極めて寥々たるものである。中小企業者は大工場と比較して、組織も簡素であり、生産方式も複雑化せず…
-
ロー付法についての一般解説
自転車生産技術情報に投稿依頼を受けた際、丁度筆者が研究中のロー付に関して、一筆書こうかと考えましたが、その前にロー付一般に関して簡単にして要を得た一文を”Metals Hand Book 1948”より捜し出したので、これを全部ご紹介することにしました。ロー付に関する用語は非常に不統一で、これはわが…
-
型態デザインについて
二輪車は、車体の構造及びその配置からいってデザイン的にまとめ難い。その車体の大きさ、占める空間の量、視覚上の軽快性と実用上の強さ等の関係を考えれば、自動車のようにカバーをすっぽりかぶせる訳にもいかず、これにはメーカー側も二の足をふむであろう。しかしながら、型態の美しさ、商品としての外観を備えるために…
-
ショット・ピーニングについて
ショット・ピーニングおよびショット・ブラストは、サンド、ブラストから発達した新しい表面処理技術であって、アメリカでは自動車工業等において戦前から行われ、戦後においては益々盛んに用いられている。我が国においても車輌工業等において戦後次第に普及されてきた。このショット・ピーニングという新しい表面処理技術…
-
メッキ前の素地研摩
よいメッキをなすためには、どんな工作法、どんな加工条件を選んで素地研摩をしたらよいか、そしてまたそれはどんな理論的基礎に基いているかについて述べることにする。メッキは素地の表面が充分に清浄で、滑面のときに光沢あるメッキが得られるのであるから、物理的あるいは化学的処理により、素地の表面を滑面にしなくて…
-
酸洗い作業-忘れられた仕事第1話
生産合理化、能率増進、そして新技術の導入等の華々しい仕事に対しては、どこの工場に於ても、総力を挙げて専心之が対策に懸命であることは、皆様よく御存知の通りである。然し生産活動全体を構成する要素のうち、人目につかぬ地道な仕事について、再検討を加えるのも、コスト引下げに対する一つの行き方として、決して無駄…
-
ロー流れの防止について
自転車車体の眞鍮ロー付に於て、ここ数年末常に論議されてきた問題は、ロー流れ防止、又は余剰ローの除去ということで、車体組立上大きなネックであった。筆者は数年前より、イギリス、フランス、その他の外国製自転車を毎年調査してきたのであるが、その際特にこの方面に関心を払って、調査の重点を置いてきた。これ等の調…
-
ローの電解除去法
自転車車体の塗装の面において、一番改善したいことは「砥の粉と漆を用いて行う下地付け」を無くすことであつて、厚塗の弊の打開、これは「庇のないフレーム」が得られれば、すなわち、フレーム表面に粗いヤスリきず、肌荒れ、打痕などがなければ、実現することである。特にロー付後表面にハミ出し固着した真鍮ロー除去に不…
-
ガラメッキについて
ガラメッキは廻転メッキともいわれ、主としてインチ以下の小物を多量に処理するのに使用される。しかし、工夫さえすれば、棒、パイプのような長物や、その他のかなり大きなものでも、この方法でメッキすることができる。ガラメッキの特長は、人手が少くてすみ、設備費もかさまないことであるが、メッキの仕上りは、静止メッ…
-
ユニクロムとは
亜鉛めっきが非常に防錆力のあることは、トタン板が亜鉛の天ぷらめつきであることから容易に理解されるが、外観がどうもニッケルやクロムに比べ見劣りがする。そこで亜鉛めっきに光沢をもたせ、その光沢を長もちさせることができたら、その防錆力と相俟って、広い応用面が開ける訳である。ユニクロムはこの問題を一挙に解決…
-
静電塗装と赤外線乾燥
金属塗装実施の工程は、成形せられた目的物の前処理、塗装、乾燥に大別され、夫夫細部の工程に分けられる。各工程共、種々の方法があり、夫夫得失があって、選択択され、実施されるのであるが、ここでは静電塗装と赤外線乾燥のみに関し、極く平易に解説する。静電塗装法は、適性の塗料を圧搾空気又は静電気力の作用で微粒化…
-
ガス滲炭窒化法
軟鉱の表面のみに炭素量を増加し、適当な熱処理を行えば、中心部は軟鉱の性質をもったまま靭性があり、表面は非常に硬い耐摩耗性のものが得られる。すなわち滲炭処理がこれである。個体「木炭+炭酸塩」中にて処理するものを個体滲炭、液体「青酸カリ+炭酸塩」中で処理するものを液体滲炭、ガス中で処理するものをガス滲炭…
-
硬度測定法の検討
自転車部品中滲炭焼入を施したものは数多く、これ等の良否の判定は、主として硬度測定によって行われているのであるが、これに関する従来の規定は極めてあいまいであり、又時には明らかに誤りと認められる点を屡々見かける。筆者は特にこれに関しての実験を行ない、機械学会東海支部講演会に於て発表したことがあるが、今こ…
-
シャフトの曲げ試験に関して
自転車のハンガシャフト及びペダルシャフト等滲炭焼入を施した部品のじん性「ねばさ」を評価する方法としてJISは、2点で支持して、中央部に荷重を加えて5度曲げたとき、中央部が切損してはならないという規定を設けている。こういった滲炭焼入した部品が、どの程度のじん性を持たねばならないかは、関単には決められず…
-
玉軸受の抵抗について
現在用いられているハブは、長年月の間に改良を加えて発達してきたもので、現在でも経験により設計制作されているものが殆んどである。筆者は、ハブの理論的、実験的解明を行ない、ハブの玉当り部分の設計について得るところがあったのでこれを報告した。先に海老原、中野両氏により理論的に解明されたものは、ハブを一種の…
研究内容
当技術研究所が、長年にわたって蓄積した技術的資料を公開・提供しています。
すべてを表示
2366件中 16件を表示