当研究所が東京都立工業奨励館に委託したベルの生産合理化研究は、ベル業界の全面的な協力を得て多大の成果をあげた。一見同様な82型ベルも、詳細に比較すると各社わずかながらも寸法がまちまちで、トンボ、ギヤその他の構成部品には、一つとして互換性がなかった。これを合理的な設計にもとずいて統一すれば、大幅なコストの引き下げが促進できるという目標で、本研究は実施されたものである。これによって、ベル業界が有する最新の亜鉛合金ダイカスト協同作業場も、いよいよその量産威力を現すときがきたわけである。