わが国の自転車は、戦前は機械輸出の最高峰であったこともあってその規格の歴史は古い。日本の自転車規格はこれまでの間に、時勢の変遷につれて、いくたびも改正され、次々と合理性を高め堅実に進んできた。その永い歴史を、このへんで一度ふり返ってみて、収録することとした。将来の技術の進歩のために、よい参考資料となれば幸である。第1期規格の発祥（自転車検査基準の沿革）。第2期国家規格の制定（臨JESについて）。第3期戦後の再建（JESの時代）。第4期標準化の進展（JISの歩み）。以上に大別される。