当該製品で走行中、転倒し、左手を負傷した。
○当該製品のクランクスプロケット上部でチェーンが変速機のプレート間から外れ噛み込んでいた。○使用者は、事故発生時には変速操作やペダルの逆転はしておらず、普通にペダルをこいでおり、ブレーキはかけず、急ハンドルはしていない。○右クランク内側に傷が、クランクスプロケット内側、スプロケットカバー及び左右ペダル端部等に擦れ痕が認められた。○実走行での変速操作時のクランクスプロケットへのチェーン移りは、クランクスプロケット１段（最大径）と２段（中間）は移りが円滑であったが、２段（中間）から３段（最小径）へは移らず、変速機が自転車販売時などに整備士等が調整するような状態とは異なっていた。後輪の変速動作は円滑であった。○手動により前・後輪の変速操作をしながらギヤクランクを逆転させた場合にスプロケット間でチェーンの噛み込みが生じたが、噛み込み後に正転させた場合に噛み込みがほどけ、円滑に回転した。○前・後輪の回転は円滑で著しい振れは認められず、前輪ブレーキは正常に制動が可能であり、前輪リムと左右のブレーキシューとの間隔に著しい開きの差は認められなかった。また、前ホーク、前後輪の各スポーク等に変形はなかった。○チェーンは全周的にしなやかさがあり、一部に固い部分はなく、伸びは０．７５％未満であり、異常は認められなかった。●詳細な使用状況が不明のため事故原因の特定には至らなかったが、当該製品のクランク側変速機が何らかの原因によって自転車販売時の状態ではなくなったために、事故に至ったものと考えられ、製品に起因しない事故と推定される。