当該製品で下り坂を走行中、ブレーキを掛けたところ、前輪がロックし、転倒、右手首を負傷した。
調査の結果、○当該製品で下り坂を走行中、前を走っていた自転車に接触しそうになり、避けようと前ブレーキを掛けた際に前輪がロック状態となり、前のめりに一回転して転倒して右手首を骨折したとの使用者の申出内容であった。○当該製品の前後のブレーキ調整は適切で、異常は認められなかった。○前後の泥よけが変形し、シフトレバーや後リフレクターが破損していたが、転倒時に発生したものと考えられた。○当該製品で走行テストを実施したところ、ブレーキ操作性や走行性に異常は認められなかった。○当該製品について、ＢＡＡ基準の完成車実走制動試験を実施し、ブレーキの状態を確認したところ、基準を満たしていた。●当該製品は、使用者が走行中に自転車を避けようとハンドル操作をしながら前ブレーキを強く掛けたため、前輪がロックして転倒したものと考えられるが、事故発生時の詳細な状況が不明のため、製品起因か否かを含め、事故原因の特定には至らなかった。