当該製品で走行中、前輪がロックし、転倒、左肘を負傷した。
調査の結果、○当該製品で車道を走行中、急に前輪がロックして前方に転倒し、左肘を負傷したとの申出内容であった。○前かご後ろ側の背面固定プレートが破断して分離しており、前かご全体に多数の傷及び変形が、ディレーラーガードに多数の傷が認められた。○右前ホーク足のつめ部から前ハブ軸が外れていた。○前ハブ軸の左右の雄ねじに異常は認められず、右前ハブ軸からナット類を取り外すと、前かごステーから外側のハブ軸のねじ山にほこりの付着が２山ほど認められた。○左右の前ホーク足のつめ部分の外側に、脱落防止金具が圧着した痕跡が、同内側に前ハブナットが圧着した痕跡が認められた。○前ハブナットのフランジ部分に溝があり、雌ねじに欠け、削れ等の異常は認められなかった。○左右の前ハブ軸の前かごステー、前ホーク等に一度固定された痕跡があり、組立て時に塗布される締め付けチェックの白マーカーが塗布されているのが認められた。●当該製品は、右前ホーク足に前ハブ軸を固定しているハブナットの締め付けが緩い状態で走行していたことにより、右前ホーク足つめ部から前ハブ軸が外れて右ブレーキブロックとタイヤが接触して急制動が掛かり、前方に転倒した可能性が考えられるが、ハブナットが緩んだ時期及び原因が不明のため、製品起因か否かを含め、事故原因の特定には至らなかった。