ブレーキの耐熱性試験
- 試験方法概要
- この試験は、ディスクブレーキ及びハブ部を制動するブレーキに適用される。リム部を制動するブレーキについては、それらが熱可塑性樹脂材料で作られている場合にだけ適用される。
なお、前後のブレーキは個別に試験しなければならないが、前後のブレーキが同一の場合は一方のブレーキだけを試験すればよい。
下記の試験中に、ブレーキレバーとグリップとが接触することなく、操作力が180 Nを超えず、かつ、制動力も60 N~115 Nの範囲外に逸脱してはならない。
試験後、ブレーキを室温まで冷却し、制動性能試験を行ったときに、耐熱性試験を実施する前に測定した制動性能の60 %以上の値が記録されなければならない。
[試験方法]
下図のような試験機に自転車を取り付け、車輪を風速12.5 km/h(±10 %)の送風により冷却しながら、速度12.5 km/hで強制回転させる。ロードセルで制動力をモニターしながら、55 Wh(マウンテンバイク、レーシングバイクは75 Wh)の総制動エネルギが15分間(±2分)で得られるようにブレーキレバーを制御し続ける。(途中、最大10回の中断が、それぞれ10秒間を上限として許容される。)
ブレーキを室温まで冷却したあとで、再度、制動性能試験を実施する。
- 図
- 対応規格
- JIS D 9301:2019 一般用自転車 5.2.6 ブレーキの耐熱性
BAA自転車安全基準:2019 5.4.6 ブレーキの耐熱性
- 対応車種
- 一般用自転車(シティ車、スポーティ車、MTB類形車、子供車、小径車、実用車)
- 備考
- 15分間で55 Whの制動エネルギを与えるための制動力は63.36 N
15分間で75 Whの制動エネルギを与えるための制動力は86.41 N