自転車産業振興協会

Japan Bike Show
管理番号
A201700148
事故発生日
平成29年6月2日
報告受理日
平成29年6月16日
製品名
電動アシスト自転車
機種・型式
X957-1014626
事業者名
ヤマハ発動機株式会社
被害状況
重傷2名
事故内容

保護者が乳児(0歳)を背負い、幼児2名(2歳、4歳)を当該製品に乗せた状態で下り坂を走行中、ブレーキが効かず壁に衝突、転倒し保護者及び幼児1名が重傷を負った。
調査の結果、○使用者が乳児(0歳)を背負い、前のチャイルドシートに幼児(2歳)、後ろのチャイルドシートに幼児(4歳)を当該製品に乗せ、コンクリートで舗装された急な下り坂を走行中、ブレーキが全く利かず、人を避けたところ、坂を下りきった地点で、左側の民家の壁に衝突した。○使用者は、ふだん当該製品で子供の送迎をしている家人から、事故発生時の乗車前にブレーキが利かないと聞いていた。○前ブレーキのブレーキシューは、正常な取付け位置で異常摩耗等も認められなかった。○後ブレーキの内部に破損等の異常は認められなかった。○後輪のブレーキレバーは、引くとハンドルグリップに接触する状況であった。○JIS D 9201(自転車-制動試験方法)に準じた方法で後ブレーキの制動距離を測定した結果、制動距離(12.4m)はBAAの基準値(10m)を超えており、ブレーキワイヤーの緩みを調整すると、制動距離(7.9m)は基準値以内になったが、ブレーキワイヤーが緩んだ原因は特定できなかった。○前輪リムは全体が変形しており、前ブレーキの制動距離及び前後同時に制動を掛けたときの制動距離については測定できておらず、不明であった。○後ブレーキのインナーワイヤーにずれ等の異常は認められず、アウターワイヤーにも変形や屈曲等は認められなかった。○当該製品は、9か月前に購入してから一度も販売店での点検は受けておらず、販売店での納車時の整備状況は確認できなかった。●当該製品は、後ブレーキのブレーキワイヤーが緩み、制動力が低下していたが、使用者が乗車前にブレーキの制動力を確認せずに乗車し、急な下り坂を下ったため、事故に至ったものと推定されるが、前ブレーキの制動力が確認できず、またブレーキワイヤーが緩んでいた原因が不明であることから、製品起因か否かを含め、事故原因の特定には至らなかった。

都道府県
神奈川県
公表日
平成29年6月20日
備考
製品起因か否かを含め、事故原因の特定には至らなかった。