【A201800127】パナソニック サイクルテック株式会社|電動アシスト自転車
- 管理番号
- A201800127
- 事故発生日
- 平成30年5月1日
- 報告受理日
- 平成30年6月8日
- 製品名
- 電動アシスト自転車
- 機種・型式
- BE-ENDS633
- 事業者名
- パナソニック サイクルテック株式会社
- 被害状況
- 重傷1名
- 事故内容
当該製品で走行中、当該製品のサドル部が破損し、壁に衝突、首を負傷した。
調査の結果、 ○使用者が当該製品で走行中、突然サドルが前下がりになってバランスを崩し、ハンドルで胸を打ってむち打ちになった。○当該製品には、事故発生以前に生じたと推定される正面衝突及び転倒の痕跡が認められた。○サドルのレザーカバーの先端部分に著しい摩耗が認められたことから、使用者はふだんからサドルの前寄りに着座していたものと考えられ、サドルの後方にあるコイルばねが十分に衝撃を吸収できない状態であったと推定された。○当該製品の舟線は、事故発生以前から既に過大な荷重が加わったことで亀裂を生じ、段差を乗り越える等の衝撃が繰り返し加わったことで亀裂が徐々に進展し、疲労破壊に至ったものと考えられた。○当該製品と同等品の舟線でロックウェル硬度を比較した結果、値はそれぞれ75HRB及び88HRBであったことから、当該製品は同等品に比べて強度が劣っていると考えられた。○当該製品の舟線を分析した結果、炭素含有量は0.19%でJIS G 3506「硬鋼線材(SWRH)」の規定値(0.24%~0.86%)を満たしていなかった。○当該製品の舟線は直径が平均6.98mmで、同等品の平均7.23mmよりも細かった。○当該型式品の舟線は、材質がSWRH相当と指定されていたが、詳細な仕様は指定されていなかった。○当該型式品は、JIS D 9431「自転車-サドル」の疲労試験に合格していたが、試験時に使用された舟線の仕様は確認できなかった。●当該製品は、使用者がサドルの前寄りに着座していたため、衝突や大きな段差を乗り越えた際に過大な荷重が加わって疲労破壊に至った可能性が考えられるが、当該製品のサドルは同等品よりも強度が低く、製品起因か否かを含め、事故原因の特定には至らなかった。
- 都道府県
- 大阪府
- 公表日
- 平成30年6月12日
- 備考
- 製品起因か否かを含め、事故原因の特定に至らなかった事故