当該製品で走行中、前輪がロックし、転倒、右手を負傷した。
調査の結果、○使用者は、当該製品で走行中、突然前輪がロックして、後輪が持ち上がり転倒したとの申出内容であった。○前ブレーキ（キャリパブレーキ）右側のアーム取付ボルト部分で左右のブレーキアームが破断していたが、変形等は認められなかった。○前ブレーキアームの破断面にピンホールが認められたが、同等品と同程度であった。○前ブレーキアームの破断面は、疲労破面とは異なっていた。○同等品の前ブレーキを用い、ＪＩＳ Ｄ ９４１４：２００８「自転車－ブレーキ」に規定されるブレーキ本体の繰返し強度試験を実施した結果、基準を満たしていた。○同等品の前ブレーキが壊れるまで静荷重を加える破壊試験を実施した結果、当該製品と同様な破断は認められなかった。●当該製品で走行中、前ブレーキが破断し、脱落した前ブレーキが前輪に巻き込まれてロックし、転倒した可能性が考えられるが、事故発生時の詳細な状況が不明のため、製品起因か否かを含め、事故原因の特定には至らなかった。